手取りが増えない!

 

こんにちは。

今回は手取り収入についてです。

 

弟子

なんか生活が苦しいんですよね・・・

師匠

可処分所得が増えていないからのう

 

可処分所得で考える

弟子

可処分所得?

師匠

税金や社会保険料を引いたあとのことじゃ

 

「可処分所得」とは「収入」から「税金・社会保険料」を差し引いた金額のこと。
いわゆる手取り収入のことです。

収入の伸び以上に税金や社会保険料の負担が増えると、可処分所得が減ってしまいます。

実際にはだんだんと税金や社会保険料の負担は増え、特に高所得者ほど負担は増えています。

 

高所得者の給与所得控除の引き下げ

弟子

増税されているんですね?

師匠

まずは高所得者から負担が増えているぞ

 

給与所得は収入から給与所得控除を差し引いて計算します。

収入が多いほど控除額も多いのですが、上限額があり、いくら収入が多くても一定額までしか差し引けません。

上限額は2015年までは245万円でしたが、2016年では230万円、2017年以降では220万円に引き下げられました。

 

弟子

差し引ける控除が少なくなったってことは?

師匠

課税所得が増えてしまうということじゃ

 

上限額が適用される給与収入も1,500万円超が、2016年では1,200万円超、2017年以降では1,000万円超に引き下げられました。

弟子

1000万円超の人から課税所得が増えたんですね?

 

厚生年金保険料

弟子

厚生年金保険料も?

師匠

2017年で固定されているがの、ずっと上がってきたんじゃ

 

厚生年金保険料を計算する際の料率は2004年から2017年まで、毎年0.354%ずつ段階的に上昇し続けてきました。

最終的には2017年の18.3%で固定されています。

 

国民年金保険料

 

師匠

5年前より1ヶ月あたり1万円も上がっておるぞ

弟子

1万円も?

 

国民年金保険料の額は物価変動や賃金変動の影響を受け毎年度決められます。

以下の表は1ヶ月分の国民年金保険料です。

 

2013年度 15,040円
2014年度 15,250円
2015年度 15,590円
2016年度 16,260円
2017年度 16,490円
2018年度 16,340円

 

健康保険料

弟子

健康保険料も?

師匠

やはり年収が高い人が上がったんじゃ

 

健康保険の保険料は「どれくらいもらっているか」を等級ランクにあてはめ、等級が高いほど保険料が多くなっています。

等級は上限があるのでいくら給与が高くても上限額以上の保険料にはなりません。

2016年からはこの標準報酬月額の上限及び標準賞与額の年間上限が引き上げられています。

今までは標準報酬月額は、5万8千円から121万円までの47等級でしたが、3等級追加となり、上限額が139万円に引き上げられました。

標準賞与額についても、現在の年間上限額540万円が573万円に引き上げらました。

 

介護保険料

弟子

介護保険料も?

師匠

介護保険料もかなりあがっておる

 

介護保険料は、40歳~64歳までの人(第2号被保険者)と、65歳以上の人(第1号被保険者)で、金額が異なります。

65歳以上の人の保険料は、市区町村が3年ごとに見直します。

金額は市区町村、本人や世帯の所得によって異なります。

2018年は改定の年でしたが、65歳以上の介護保険料は8割の市区町村で上がりました。

65歳以上の介護保険料は2000年に介護保険制度がスタートした時には、全国の平均で2911円でしたが、2018年には5869円にまで上昇しました。

 

弟子

え?2倍ですか?

師匠

そうじゃ。64歳までの人も上がっておるぞ

 

40歳~64歳までの人で国保以外の健康保険に加入している人の介護保険料は、総報酬割の導入がされました。

今まで国保以外の健康保険に加入している人の介護保険料は、加入者の人数で決められていました。(加入者割)

これが改正により、加入者全体の月収の総額で介護保険料を決めるという方法に変更されました。(総報酬割)

一気に変更するのではなく2020年までの間に段階的に導入されつつあります。

これにより負担増になる人がいます。

 

パートタイマーの社会保険の加入要件拡大

弟子

パートタイムの主婦まで?

師匠

うむ、働き方に影響を与えることになるのぅ

「社会保険料の負担が大きいから夫の扶養の範囲で働きたい」という主婦の方も多いと思います。

今までは社会保険の扶養の範囲が130万円でしたが、一定条件の人から106万円に引き下がります。

106万円に下がるのは以下の条件に該当した場合です。

 

① 1週間の所定労働時間が 20 時間以上であること。

② 月額賃金 88,000 円以上(年収 106 万円以上)であること。

③ 当該事業所に継続して1年以上使用されることが見込まれること。

④ 通常の労働者(※適用拡大前の基準で社会保険適用対象となる労働者の数で算定)の総数が常時 500 人を超える事業所であること。

⑤ 学生ではないこと。

 

弟子

可処分所得が増えていかないのに消費税があがったらダブルパンチですね・・・

師匠

大きな支出がある人ほど影響があるぞ

 

私たちの生活は可処分所得の変化に直接影響を受けています。

お金を長期的に管理していくには「収入増加」「支出減少」と「運用」の3つが大切です。

 

 

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感想をいただいた方に「老後資金づくりのポイント(PDF)」をお渡しします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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