住宅資金の贈与

 

こんにちは。

今回は住宅資金の贈与についてです。

 

弟子

子どもが家を建てるそうでして

師匠

親が援助するケースは多いようじゃな

 

住宅を取得する際、親や祖父母から資金援助を受ける人は多いようです。

 

弟子

援助すると贈与税はどうなりますか?

師匠

受け取る人に対してかかるのが贈与税じゃ

 

そもそも110万までは贈与税が非課税

弟子

え?子どもに贈与税がかかりますか?

師匠

年間110万円までならかからないぞ

 

贈与税は1月1日から12月31日までの1年間に贈与を受けた財産の合計額が110万円を超えなければ税金がかかりません。

1年単位で計算します。

(これを「暦年課税方式」といいます。)

 

弟子

110万円じゃ超えちゃうかも?

師匠

まとまったお金を贈与するなら特例もあるぞ

 

直系尊属からの住宅資金贈与の特例

 

弟子

直系尊属?

師匠

父母か祖父母じゃ。義理の親からはダメじゃよ

 

この特例は父母や祖父母などが住宅取得資金などを子や孫などに贈与する場合に適用できます。

2019年度中の契約は700万円までの贈与は非課税となります。

良質な住宅(省エネ、耐震、バリアフリー等)の取得資金の贈与なら1200万円まで非課税となります。

これと110万円の基礎控除をあわせると、2019年度中の契約は、一般の住宅は810万円まで、良質な住宅は1310万円まで非課税となります。

ただ.住宅の「取得」の場合は、原則として贈与を受けた年の翌年の3月15日までに住宅を取得し、少なくとも年末までに居住することが要件です。

 

取得・居住のスケジュールが合わないようなら翌年に贈与したほうがいいでしょう。

消費税が10%になると非課税枠も拡大される予定です。

要件を確認して上手に活用してみましょう。

 

相続時精算課税もある

弟子

相続時精算課税?

師匠
贈与時に課税しないが相続時に課税を精算する方法じゃよ

相続時精算課税制度は、贈与時に2,500万円までは非課税(それを超える額に対しては一律20%の税率が適用されます)、その後相続が発生したときに生前に贈与された額と相続財産とを合わせて相続税として計算する方法です。

財産が相続税の非課税枠で収まれば税金は全くかかりません。

この制度にはいろいろと要件がありますが、目的が住宅資金なら、親や祖父母の年齢要件はありません。

 

弟子

すごい、110万と2500万で2610万円まで非課税になる?

師匠
いや、それは間違い。どちらかの選択なんじゃ

同じ人からの贈与は①「110万円までの非課税枠」を使うのか、②「相続時精算課税制度」を使うのか、どちらか一方の選択になります。

 

相続時精算課税も「直系尊属からの住宅資金贈与の特例」とあわせて活用できます。

 

「810万・1310万」か「3200万・3700万」か

弟子

う~ん、わからなくなってきた

師匠
まとめてみようかの

暦年課税を選択=110万円

→ 一般住宅  110万円+700万円=810万円まで非課税

→ 良質な住宅 110万円+1200万円=1310万円まで非課税

 

相続時精算課税を選択=2500万円

→ 一般住宅  2500万円+ 700万円=3200万円まで非課税

→ 良質な住宅 2500万円+1200万円=3700万円まで非課税

 

「暦年課税+直系尊属からの贈与の特例」か、「相続時精算課税+直系尊属からの贈与の特例」を選択することができ、より大きな資金を非課税で贈与できます。

 

 

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