特別支給の老齢厚生年金

こんにちは。

今回は特別支給の老齢厚生年金についてです。

弟子
うちの夫は64歳から年金がもらえるらしいのですが?
師匠
特別支給の老齢年金が1年もらえるんじゃな
弟子
64歳から65歳までの1年は特別支給なんですか?
師匠
うむ、制度改正の激変緩和のための措置なんじゃ

「特別支給の老齢厚生年金」は、年金の支給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられたときに、改正による影響をやわらげるための経過措置です。

生年月日によって異なる

弟子
わたしも特別支給をもらえますか?
師匠
生年月日や性別で異なるんじゃ
弟子
生年月日ですか・・・
師匠
以下を見て、性別と生年月日で何歳から特別支給をもらえるかチェックしてみればよい
  • 60歳
    【男性】1949年4月2日~1953年4月1日
    【女性】1954年4月2日~1958年4月1日
  • 61歳
    【男性】1953年4月2日~1955年4月1日
    【女性】1958年4月2日~1960年4月1日
  • 62歳
    【男性】1955年4月2日~1957年4月1日
    【女性】1960年4月2日~1962年4月1日
  • 63歳
    【男性】1957年4月2日~1959年4月1日
    【女性】1962年4月2日~1964年4月1日
  • 64歳
    【男性】1959年4月2日~1961年4月1日
    【女性】1964年4月2日~1966年4月1日
弟子
あれ?生年月日がこの中にはないです
師匠
では、特別支給はないということじゃ

「特別支給の老齢厚生年金」は男性は1961年4月1日より前に生まれた人女性は1966年4月1日より前に生まれた人が対象です。

弟子
じゃ、わたしが年金を受け取れるのは・・・
師匠
65歳からということじゃな

金額は厚生年金額と同じ

弟子
特別支給っていくらなんですか?
師匠
65歳からもらえる厚生年金額と同じ金額じゃ

「特別支給の老齢厚生年金」の金額は、老齢厚生年金の計算と同じですので、同じ金額です。

ポイントは在職老齢年金

弟子
65歳まで働いていても特別支給の厚生年金はもらえるんですか?
師匠
それは働き方によるぞ

「特別支給の老齢厚生年金」は65歳以前に受け取ることができる年金です。

いっぽう、60歳以降も第2号被保険者として在職しながら受給する老齢厚生年金を「在職労齢厚生年金」といいます。

弟子
夫はまだ会社でバリバリ働きたいそうです
師匠
年金の減額に注意したほうがよいぞ

65歳未満の場合、「給料(総報酬月額相当額)」と「特別支給の老齢厚生年金の月額」の合計額が28万円に達するまでは、年金の全額が支給されます。

28万円を超える場合は、全部または一部が支給停止されます。

総報酬月額相当額とは毎月の賃金(標準報酬月額)+1年間の賞与(標準賞与額)を12で割った額です。

たとえば「特別支給の老齢厚生年金」を8万円もらえる人が給料(総報酬月額)30万円で働くと、「特別支給の老齢厚生年金」は月額約3万円となります。(約5万円の支給停止)

弟子
特別支給の老齢厚生年金が0円になることもあるのですか?
師匠
あるぞ

たとえば「特別支給の老齢厚生年金」を8万円もらえる人が給料(総報酬月額)45万円で働くと、「特別支給の老齢厚生年金」は0円となります。(全額支給停止)

繰り上げも繰り下げもできない

弟子
65歳まで繰り下げたらいいのでは?
師匠
繰り下げはできないんじゃ

「特別支給の老齢厚生年金」は、年金の繰り上げ支給や、繰下げ支給の対象になっていません。

例えば、在職老齢年金の支給停止を受けないようにするために、64歳から「特別支給の老齢厚生年金」を受け取れる人が65歳まで支給を繰下げようということはできません。。

請求を忘れて5年経つと受け取れない

弟子
特別支給って融通がきかない感じ・・・
師匠
特別にもらえる年金だからのう

公的年金は、年金を受取る権利が発生してから5年経過すると、時効によって権利が消滅してしまいます。

「特別支給の老齢厚生年金」が受け取れるのに、「年金は65歳から」と思い込まないようにしましょう。

「ねんきん定期便」などで支給年齢を確認してみましょう。

~100年時代の老活~

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