在職老齢年金が変わる

こんにちは。

今回は在職老齢年金の改正についてです。

弟子
働いて給料をあんまり高くもらうと年金が減額されちゃうんですよね?
師匠
在職老齢年金のことじゃな

70歳未満の人が厚生年金保険の適用事業所に勤めていて、賃金と老齢年金の月額の合計額が一定額を超えると年金の全部または一部が支給停止になります。

これを在職老齢年金制度といいます。

2022年3月まで

弟子
いくらを超えると年金が減っちゃうんですか?
師匠
64歳以下か65歳以上かで違うんじゃ
弟子
では64歳以下だと?
師匠
2022年3月までは28万円じゃ

2022年3月までは64歳以下の人は賃金と年金月額の合計額が28万円を超えると厚生年金額の一部または全部が支給停止になります。

65歳以降については賃金と年金月額の合計が47万円を超えると厚生年金額の一部または全部が支給停止になります。

弟子
あれ?そもそも64歳以下って年金をもらえるんでしたっけ?
師匠
特別支給の老齢厚生年金をもらえる人もいるぞ

【特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢】

男性 女性 特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の支給開始年齢
昭和24年4月2日~昭和28年4月1日生まれ 昭和29年4月2日~昭和33年4月1日生まれ 60歳
昭和28年4月2日~昭和30年4月1日生まれ 昭和33年4月2日~昭和35年4月1日生まれ 61歳
昭和30年4月2日~昭和32年4月1日生まれ 昭和35年4月2日~昭和37年4月1日生まれ 62歳
昭和32年4月2日~昭和34年4月1日生まれ 昭和37年4月2日~昭和39年4月1日生まれ 63歳
昭和34年4月2日~昭和36年4月1日生まれ 昭和39年4月2日~昭和41年4月1日生まれ 64歳
昭和36年4月2日以降生まれ 昭和41年4月2日以降生まれ

2022年4月以降

弟子
2022年4月以降はどうなるのですか?
師匠
64歳以下も65歳以上も同じになるんじゃ

改正により2022年4月からは、64歳以下の28万円というバーについて65歳以降と同じ47万円に引き上げられることになりました。

弟子
みんな長く働くようしむけてるんですね
師匠
就労意欲を妨げないように上がったんじゃ
弟子
じゃあ47万円を超えないように意識すればいいのか
師匠
そうじゃな

在職老齢年金の計算式

弟子
47万円を超えるとどれくらい支給停止になってしまうんですか?
師匠
計算式をみてみればわかるぞ

【在職老齢年金の計算方法】

●基本月額と総報酬月額相当額との合計が47万円以下の場合

・・・全額支給

●基本月額と総報酬月額相当額との合計が47万円以下の場合

・・・基本月額-(基本月額+総報酬月額相当額-47万円)÷2

弟子
たとえば年金が月10万円で、給料が40万円だと・・・
師匠
年金は1万5000円少なくなるぞ

10万円-(10万円+40万円ー47万円)÷2=8万5000円となり、1万5000円支給停止になります。

年額だと18万円(1万5000円×12ヶ月)少なくなります。

厚生年金に加入すると年金額は増えるけど・・・

弟子
年金が減っちゃうのはなんかいやだなあ
師匠
そうじゃな
弟子
でも厚生年金に加入して働いていれば年金は増えるのかな?
師匠
今は減ってもあとで増えるのう
弟子
どっちが得なんだろう?
師匠
比較すればわかるぞ

ざっくり40万円の給料で厚生年金保険料を納めると年額約2.5万円年金が増えます。

年金が月額で10万円で、給料が40万円だと年金は年額で18万円少なくなります。

弟子
この場合だと減っちゃうほうが多いなあ
師匠
うむ、比較して働き方を考えたほうがいいのう

これからは長く働くのが当たり前になってくるでしょう。

どのように働くのが自分にとっていいのか、年金額も含めて検討してみましょう。

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