自己資金をいれるか?運用するか?
こんにちは。
今回は住宅資金についてです。
自己資金として入れるか、自己資金を入れずにそのお金を運用するか、についてです。
自己資金を入れるほど借金は少なくて済むので、利息を含めた返済負担を少なくすることができます。
いっぽうで、収入が上がる見通しがたてづらい昨今、できるだけ手元のお金を減らさないように増やしていきたいものです。
今回は3000万円のローンを組む例と、自己資金を1000万円入れて2000万円のローンにした例をみてみます。
多く借りると利息が多くなる
金利1.4%、35年返済で計算します。
借入額3000万円の場合は利息は796万円、借入額2000万円の場合は利息は531万円となります。その差は265万円。多く借りると利息が増えます。
多く借りると融資手数料が多くなる
融資手数料を2.2%とすると、借入額3000万円の場合には手数料は66万円、借入額2000万円の場合には手数料は33万円。
その差33万円。融資手数料が増えます。
多く借りると住宅ローン減税が増える
多く借りた場合には住宅ローン減税の上限が増えます。
消費税が10%になったことで13年受けられるケースもありますが、原則10年間住宅ローン減税が受けられます。
年収800万円、扶養家族2人の人で住宅ローンは金利1.4%、35年返済を例とします。
借入額が3000万円の場合には10年間で312万円の減税、借入額2000万円の場合には208万円の減税となります。
その差104万円です。
手元のお金を資産運用によって増やせる
10年運用した場合を考えてみましょう。
手元に残した資金1000万円を0%で運用しても増えません。
手元に残した資金1000万円を1%で運用すると105万円増えます。
手元に残した資金1000万円を3%で運用すると344万円増えます。
手元のお金をどれだけ増やせるか
1000万円の自己資金を入れず3000万円借りる場合の「負担」は利息の265万円と手数料の33万円で298万円です。
手元の資金1000万円の運用を0%とすれば、多く借りるメリットは住宅ローン減税の104万円だけとなります。
運用を1%とすると、メリットは減税の104万円と運用益の105万円で209万円となります。
運用を3%とすると、メリットは減税104万円と運用益344万円で448万円となります。
1000万円を仮に10年運用して(負担298万円-減税104万円)の194万円の利益を出すには1.8%となります。
これくらいの利回りで増やせる人であれば、手元に1000万円残しておいたほうが有利ということになります。
1000万円を35年運用して(負担298万円-減税104万円)の194万円の利益を出すには0.6%となります。
ストック資産の損益だけでなくローン返済額の負担増によるお金の流れ(フロー)も大事です。
わかりやすく固定金利の住宅ローンでシミュレーションしてみました。
変動金利だともっと利息の負担が少ないかもしれませんが、将来の金利上昇リスクもあります。